Professional
ロボットを開発する
研究開発グループ ロボット開発 部長
長岡 二郎

熱中できるロボット開発
エイブルの技術は海中、宇宙でも

 私の経歴は変わっていて、もともとは東京の大手商社で大型工業プラントや搬送機の輸出などを手がけていました。海外駐在経験も長かったですね。その後、シンクタンクに移って、情報通信分野を中心とした調査研究に従事していたところ、ご縁があって、東日本大震災後の2012年にエイブルに転職しました。

 エイブルは、新規事業の開拓に力を入れていて、「そのプロジェクトリーダーになって欲しい」と声をかけられたのです。そろそろ引退の年齢だったのですが、新しい技術開発にチャレンジできるし、「自分の能力が震災復興のお役に立つなら」とお引き受けしました。

 最初は、再生可能エネルギーの開発などに取り組んでいましたが、「福島県イノベーション・コースト構想」の採択事業として、国などから災害対応ロボットの開発支援を受けることになりました。ロボット事業に乗り出したことが東京電力様の目にとまり、福島原子力発電所の汚染水処理工事用ロボットの開発をオファーされ、「女神」として無事に完成することができました。

 私たちが行うロボット開発のメインテーマは、既存のロボット技術をうまく組み合わせ、目的の作業をこなせるロボットに変身させることです。社内の開発スタッフは、兼任を含めても10人程度しかいないので、調査研究や情報収集のためには、ロボットメーカーや大学・研究機関などとの連携も重要で、社外ネットワークの構築が欠かせません。

 こないだも、若手の技術者と一緒に米国のカーネギーメロン大学へ行ってきました。ご存知の方もいらっしゃると思いますが、カーネギーメロン大学は、ロボットの研究所を持っています。そこへ行き研究されている方々と話をしてきました。
 ロボットの開発は奥が深く、実際に携わってみて、とてもやりがいのある仕事だと感じています。私自身の話ですが、電車の中でアイデアを考えていて、何駅か乗り過ごしてしまったこともあります。それくらい熱中できます。「女神」は私たちの大きな自信になっています。原発というこの上なく過酷な環境下で作業できるロボットの技術を応用すれば、災害現場や危険な工事現場、海中、宇宙といった場所で活躍できるロボットもつくれるはず。私たちのプロジェクトに、夢を持つ若い技術者がどんどん参加してくれることを願っています。

Professional
人財を活かす
執行役員 第一事業本部
第一工事グループ GL部長
及川 和彦

高い技術力でお客様の信頼を重ね
どんどん増えているビジネスチャンス

 私が受け持っているメインの仕事は、福島第一原子力発電所の中の作業です。エイブルの担当社員は20名くらいで、その他協力会社のスタッフもいます。例えば、東京電力グループの業務を行っている作業スタッフだけでも、150名くらいいます。そうした人たちの作業の取りまとめをしています。

 また、放射線被曝量の検査をはじめとした、スタッフの安全管理も担っています。人数が多いので、取りまとめはなかなか苦労が多いのですが、いい部下に恵まれたこともあって大きな支障はなく、作業は順調に進んでいます。

 エイブルに入社して7年くらいになりますが、実は、入社前にエイブルの協力会社にいて、以前からエイブルとは一緒に仕事をしていました。なので、ある程度、エイブルのことは理解していたつもりだったのですが、入社し改めて技術力の高さを強く感じました。 原子力発電所のメンテナンスについて長年のノウハウがあるので、それをベースにさまざまなプロジェクトにチャレンジできるわけです。私はあまり係ってはいなかったのですが、汚染水処理工事用のロボットを開発して行った「福島第一原子力発電所1・2 号機スタックサンプピット排水業務委託工事」は、その好例といっていいでしょうね。

 お客様にも、「エイブルに頼めば、難しい仕事もこなしてくれる」と評価いただいており、仕事もどんどん増えてきています。その結果、私の担当する部門の売上げが急増し、高く評価してもらい、このたび私も役員に昇進させていただきました。厳しいけれども、フォローするときは徹底してフォローしてくれる佐藤社長の指導や、まわりの社員、協力会社のおかげだと感謝しています。

Professional
3D CAD での設計
第二事業本部設計 主任
赤城 竜一

3D CADでモデル化し設計の精度や品質
作業効率の向上を図っています

 大学では電子工学を専攻し、卒業後は電気関係の会社に就職しました。そこでは、コンピュータの回路設計の仕事をしていました。しかし、実家がもともと福島でタイヤの販売店を行っていたので、家業を継ぐことになって福島に帰り、しばらくタイヤ販売の営業を行っていました。事情がありタイヤ販売店を閉めることになったので、エイブルに再就職しました。

 実は、エイブルの人が実家に太陽光発電パネルの営業に来ていて、パネルを導入したことがあったんです。その縁で仕事を探している時に相談をさせてもらい、エイブルに再就職させていただけたというわけです。

 入社して今年で8年になります。現在は排気塔の解体作業で、設計にかかわる仕事を担当しています。エイブルは電力だけでなく産業用も含めたプラント関係全般の工事やメンテナンスで高い実績があるので、お客さんからも厚く信頼いただいていると感じています。その証拠に、仕事はどんどん増えていますね。エイブルでは最近、3DのCADシステムを導入したので、設計の仕事の幅がとても拡がりました。例えば、3Dレーザースキャナーを使って計測した点群をもとにリバースモデル化したバーチャルの画像をもとに、リエンジニアリングするなども可能です。モデル化した画像をグルグル回せたりするので、設計をやっていても、よりイメージしやすく設計精度や作業効率も向上しました。設計に興味のある人にはやりがいがあると思いますよ。それに、エイブルではロボットの開発も行っているので、それに携われるチャンスもあると思います。

 エイブルの社員はいい人ばかりなので、何かわからないことがあれば、気軽に聞いてください。きっと親切に教えてくれると思いますよ。

Professional
知識力と技術力で安全力を確立
安全衛生管理グループ 安全衛生委員
荻原 隆夫

品質管理と安全管理は企業の生命線

 私たちエイブルが目指しているのは、プロフェッショナルな技術者集団です。ですから、高いレベルでの品質管理と安全管理のガバナンス構築が求められます。
 さまざまな社内での教育を積上げ知識を高め、現場の実践で技術を高め、知識力と技術力により、安全力を向上しています。
 このような活動により社員や協力会社のスキルアップを図ることで、高レベルでの品質管理と安全管理を実現し、お客様の信用や信頼を重ねることが、エイブルの受注拡大と発展を確立すると考えています。
 知識力と技術力から生まれる創意工夫と新製品・サービス開発、高レベルでの品質管理と安全管理がエイブルだけでなく、さまざまな企業の活力であり生命線ではないでしょうか。

Professional
新しい火力発電
火力プロジェクトチームリーダー
町野 孝司

夢がある「木質バイオマス発電」に
40年の火力発電ノウハウを活かす

 私は電力会社に40年ほど勤め、主に火力発電に携わってきました。ちょうど定年の時、東日本大震災とそれに伴う電力危機を体験し、「これまで培ってきた自分の技術を、何とかして社会に役立てられないだろうか」と考えるようになりました。そんな中、佐藤社長と出会い、エイブルが福島で再生可能エネルギー事業に参入し、電力の地産地消を進めるという構想を聞いたのです。そして、「あなたの力を貸して欲しい」という佐藤社長の熱意に打たれ、エイブルに入社することにしました。3年前のことです。

 現在、木質バイオマスによる火力発電所のプロジェクトを担当しています。バイオマス発電は、木材など再生可能な生物資源を燃料とする、言わば「新しい火力発電」です。日照や風量で発電量が変わってしまう太陽光発電や風力発電とは違い、木質バイオマス発電は燃料があれば発電が可能なことから、再生可能エネルギーの中でも質の高い電力と言われています。

 エイブルが計画している木質バイオマス火力発電所は、燃料が100%木質パレットで、出力が10万キロワット規模です。このようなバイオマス発電所は日本初でしょう。福島県の環境アセスメントの手続きを2016年に終えており、これから発電所建設に着手します。2020年までに稼動させる計画です。

 発電所を運用するにはさまざまな資格が必要です。プロジェクトチームには、私を含めて10名ほどの電力関連の有資格者が集まっていますが、さらに、資格を持った技術者が30名くらいは必要になるので、エイブルの中堅・若手社員の資格取得推進はもちろん、新入社員を採用し、研修やOJTを通じた資格取得の支援も考えています。それに向けて、社内研修制度を拡充し、電気主任技術者、危険物取扱者、ボイラー技士といった資格取得をサポートするほか、有資格者の社員がマンツーマンで新人の資格試験勉強を指導する、「ビッグブラザー制度」も導入する予定です。エイブルでは、このような支援体制を構築し、発電所のオペレーションもメンテナンスもできる技術者を育成していきたいと考えています。

 私たちが取り組んでいるのは、とても夢のあるプロジェクトなので、意欲に燃えた若い人たちにどんどん参加してもらいたいですね。

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